LFPI 環境・エネルギー委員会主催 講演会 マイクロプラスチックの脅威と私たちにできること ~未来の海を守るために~

講演会案内状

主催日本液体清澄化技術工業会(LFPI) 環境・エネルギー委員会
協賛日本海水学会他
開催日時2025年6月9日(月) 13:30~17:00 (技術交流会 17:10~19:00)
場所リファインホールディングス株式会社・東京本社会議室 (オンライン参加可)
概要 私たちの日常生活に欠かせないプラスチック。しかし、その便利さの裏側で、深刻な問題が起きています。
「置き忘れたペットボトルや流されたレジ袋はやがて海へと流れ着く。プラスチックごみは劣化し微細化するが、しかし分解されることはなく深海に到達する。」
 この言葉が示すように、プラスチックごみは自然の中で分解されません。紫外線や波の力で細かく砕かれ、マイクロプラスチックとなります。
 マイクロプラスチックは、海洋生物の体内に入り込み、食物連鎖を通じて私たちの体にも蓄積される可能性があります。その影響はまだ解明されていない部分も多いですが、生態系や人体への悪影響が懸念されています。
 本講演会では、マイクロプラスチック問題の現状や原因、そして私たちにできることを学びます。

スケジュール

13:00開場
13:30~13:35開会挨拶
13:35~14:35講演1 JAMSTEC 中嶋 亮太 様
14:35~15:20講演2 東京農工大学 水川 薫子 様
15:20~15:35休憩
15:35~16:10講演3 三浦工業㈱ 伊藤 拓馬 様
16:10~16:45講演4 リファインホールディングス㈱ 八百 健二 様
16:45~17:00展示見学
17:10~19:00技術交流会

講演内容

1)深海に広がるプラスチック汚染と未来への展望

  国立研究開発法人海洋研究開発機構(JAMSTEC) 主任研究員 中嶋 亮太 様

 海洋へ流出するプラスチックの量は増加の一途をたどっており、「海洋プラスチック汚染」は深刻さの度合いを増しています。プラスチックは生物に分解されないため、消えないごみとして海洋に蓄積を続けています。水深1万メートルを超す超深海からも、北極海や南極海からもプラスチックごみは見つかっており、プラスチックのない海はもう存在しません。
 生態系への影響も深刻で、さまざま海洋生物がプラスチックを食べています。経済への影響も無視できず、海岸の清掃コストを含む海洋産業への損失は年間2兆円を超えます。
 本講演では、今、プラスチックが海にどんな問題をもたらしているのか?どうしたら解決できるのか?深海の写真や映像とともに海洋研究開発機構が進めるプラスチックの研究やプラスチックが海に与える影響についてご紹介します。

2)プラスチックを介した化学物質の生態系への広がり

  東京農工大学 農学部 環境資源科学科 講師 水川 薫子 様

 海洋プラスチックごみはプラスチックそのものが環境中に残留し続けたり生物に摂食されたりすることがよく取り上げられますが、そこに含有される化学物質の運び屋としてのプラスチックも問題のひとつです。本講演では、我々の研究グループがこれまでにフィールドや室内実験で明らかにしてきた化学物質の生物への移行にまつわる研究から、化学物質が確実に生態系に広がっている現状をご紹介できればと思います。

3)船舶でのマイクロプラスチック回収の取組

  三浦工業株式会社 舶用第二営業部 伊藤 拓馬 様

 近年、プラスチックゴミによる海洋汚染が社会問題化し、とりわけマイクロプラスチックの環境影響が深刻化しています。商船三井と三浦工業は、船舶が航行中に常時回収可能なマイクロプラスチック回収装置を共同開発しました。
 船舶は、エンジンの冷却や機器の冷却・洗浄のため、大量の海水を採水して利用し、放流しながら航海します。この海水に含まれるマイクロプラスチックを、船員の手間をかけずに効率よく採取する方法としてサイクロンセパレータ方式を採用しました。
 本装置の概要と、これまでの取組について、ご紹介いたします。

4)100%バイオマスコンパウンド『RegeNature』

  リファインホールディングス株式会社 新規事業本部リジェネイチャー推進室 八百 健二 様

 『RegeNature』は、未利用資源を主原料とする100%バイオマスコンパウンドであり、生まれ変わらせるという意味の『Regenerate』と自然を意味する『Nature』を組み合わせて名付けた『プラスチックのような木』といえます。
 粉砕可能な未利用資源であれば何でも適用可能で、現在、竹、屋久杉、地杉、ヒノキ、コーヒー、ホップなどのタイプがあります。製品としてはそれぞれのタイプに合わせて、猫トイレやハンガーなどの装飾品、玩具、カトラリーグッズを検討中です。
 講演会の後、これらの製品例を実際に見学していただけます。

参加費(対面参加/オンライン参加)

会 員対面3,000円/人、オンライン2,000円/人
(会員はその種類を問いません。協賛学会の会員を含みます)
非会員5,000円/人 (対面、オンラインとも)
学 生  0円/人
技術交流会6,000円/人 (会員・非会員・学生共通)

参加方式/場所/定員/締め切り

参加方式対面/オンライン いずれか選択ください。
場所リファインホールディングス株式会社・東京本社会議室
  東京都千代田区丸の内2-2-1 岸本ビル11F
最寄り駅:JR東京駅 丸の内南口 より徒歩5分
     東京メトロ 千代田線 二重橋前駅 より徒歩1分

※ 技術交流会の会場は、同じ岸本ビルB1F サングリアを予定しています。
定員対面 40名、オンライン 人数制限なし
締め切り5月21日(水) 但し、対面は定員になり次第締め切ります。

申込み方法(申込書)

申込み: 本会のホームページから申し込み下さい。
    お申し込み後、請求書をメールにて送付致します。所定の口座にお振込み下さい。

請求書の送付は5月以降に行います。請求書が届かない場合は、事務局にお問い合わせ下さい。
締め切り後のキャンセルは参加費の返金を致しかねますので、代理人の参加をお願い致します。

<問い合わせ>
LFPI事務局: 06-6308-1011  06-6308-1099 
       lfpi_03◎lfpi.org(メール送信の際、◎は@に変えてください。)